こんにちは、金子自動車です。
今回は普段見ることができない車の下回りのサビ事情についての話です。
長野県という海なし県にもかかわらず、
サビに起因する修理が結構あるんです。
実際にある!サビによって起こる不具合とは
実際に工場に持ち込まれた不具合を例に取り上げて解説していきます。
<div class=”simple-box4″><p>
ボボボッという大きな音がするようになった
アクセルを踏むほど異音が大きくなる
</p></div>
原因:
エンジンからの排気ガスを処理する
マフラーは鉄でできていて
走行時は火傷するほど高温になっているため、サビやすいところです。
マフラーに穴が空くと圧の高いガスが漏れることで大きな音が出ます。
小さな穴であれば溶接で塞ぐことができますが、
悪化するとマフラーごと交換することになり、修理に数万円ほどかかってしまいます。
<div class=”simple-box4″><p>フレームに穴が空いて車検に通らない</p></div>
原因:
管理状態のわからない中古車を購入された場合や、
サビが進行しているにもかかわらず、長年サビの対策をされてこなかった場合に
サビて脆くなったフレームがボロッと剥がれて穴が空いた状態です。
こうなると車の強度に問題が生じるため、大掛かりな修理をしないと車検に受かりません。
修理をするにも数十万円、売りに出しても大幅な減額対象になってしまいます。
サビの原因とは?
では、なぜ海に面していない山間部の長野県でも車がサビてしまうのか?
その原因は冬の凍結防止剤です。
昔の車はサビにくかった?
数十年前までは、車がここまでサビることはありませんでした。
車の性能は格段に良くなっているのに車がサビるようになったのは、
法改正に起因しています。
昔は冬になるとタイヤに金属のピンが埋め込まれたスパイクタイヤと呼ばれるタイヤを履いていました。
スパイクタイヤの雪上での性能は抜群でしたが、
アスファルトを削ってしまうため、粉塵や道路の寿命低下を引き起こすことになり、
使用が禁止されてしまいました。
その代わりに販売されたのがスタッドレスタイヤです。
スタッドレスタイヤも年々性能が上がってきていますが、
スパイクタイヤと比べるとまだまだ滑りやすいというのが実情です。
サビの原因は凍結防止剤
スタッドレスタイヤの性能を補うために多く使われるようになったのが、
凍結防止剤(塩化カリウム)と呼ばれるものです。
凍結防止剤は道路の凍結を防いでくれる一方で
塩分を多く含んでいるため車に付着した凍結防止剤がサビを発生させます。
サビの対策
・洗車時に下回りも洗う
・アンダーコートを行う
洗車時に下回りに水をかけるだけでも塩分を洗い落としたり、塩分の濃度を薄めることができるので、
一定の効果は期待できます。
また、サビを防ぐ・現状のサビの進行を抑えることができるアンダーコートは一番効果があります。
これまでの経験から、2年に1度アンダーコートを行うことでサビの悪化を防ぐことができることができることがわかってきました。
以上のことから、金子自動車では車検の度に車の下回りのアンダーコートを標準で行うことにしました。
施工手順
- まずは、下回りを高圧洗浄により車体の塩分や汚れを洗い流します。
- 車体をよく乾かします。
- アンダーコートを施工します。
- 車体を乾燥させて完了
※アンダーコートには2種類の塗料を使い分けます。
加熱箇所には耐熱性防錆塗料を使用し、
フレーム・シャフトには低溶剤の防錆塗料を使用しています。
アンダーフロアに塗布した防錆処理剤は塗膜が厚いため乾燥に2~3時間ほどがかかります。
施工後は、軟質、半硬質、弾力性のある膜が長時間維持し、防錆効果を持続します。
防サビのアンダーコートは自分でできる?
車の構造を理解して、サビる箇所とサビない箇所の区別ができる方、
車全体を持ち上げることができる設備をお持ちの方ならば、
一本数千円のスプレーでアンダーコートは可能だと思います。
逆に、これらの要件を満たしていない場合は自動車修理工場に依頼したほうが良さそうですね。
塗装場所を間違えると、
走行時の異音や異臭につながる箇所があるのも事実です。
サビは虫歯と同じ
サビは虫歯と同様に、放置すると悪化する一方で、自然治癒することはありません。
早めのサビ対策で快適なカーライフを